災害の多い日本でも安心して暮らすために
防災井⼾
「防災井戸」とは?
内閣府の首都直下型地震等による東京の被害想定によれば、ライフラインの復旧目標日数は、『上水道』で30 日となっています。過去の大きな災害では、私たちの生活にとってとても重要な『水』のうち、『飲料水』は災害救援物資などで配給されるので不足したことはほとんどありません。しかしトイレや洗浄水などの『生活水』は必ずと言ってよいほど不足するのが現状です。
このため災害発生時に『生活水』として利用する地下水を確保するための『防災井戸』が2011年の東日本大震災以降、さまざまな地域で見直されるようになっています。
最近の地震の上下水道の被災状況
地震名 | 発生日 | 地震規模(M) | 最大震度 | 断水戸数 | 最大断水日数 |
阪神・淡路大震災 | H7.1.17 | 7.3 | 7 | 約130万戸 | 90日 |
新潟県中越地震 | H16.10.23 | 6.8 | 7 | 約13万戸 | 約1ヶ月 |
能登半島地震 | H19.3.25 | 6.9 | 6強 | 約1.3万戸 | 13日 |
東日本大震災 | H23.3.11 | 9.0 | 7 | 約230万戸 | 約5 ヶ月 |
「井⼾」は地震に強い!
地下構造物は地震の揺れに強いことで有名です。図のように、建物は慣性力により地震の揺れに対して逆方向の力がかかり、激しく左右に揺さぶられると上下でねじれが発生して倒壊してしまいます。一方で、地下構造物は周辺の地盤と一緒に動くため、揺れによる損傷が地上の建物より少ないのです。2011 年の東日本大震災では、「最大震度7」の強い揺れにみまわれましたが、津波による被害を除けば、約95%の井戸が機能維持、もしくは短期間で機能回復しており、災害時の「生活水」の確保にとても有効であることがわかります。
「防災井⼾」は災害専⽤?
『防災井戸』は災害が発生した時のみ使用するだけの井戸ではありません。
みなさんが普段『生活水』や『消雪水』として利用されている井戸の揚水設備に手押しポンプを併設することで、災害時は『防災井戸』として活用することができます。またこれから井戸設置をご検討されている方は、防災井戸としての機能を持たせてみてはいかがでしょうか。
用途
避難場所等の生活用水、緊急揚水、防火用水を確保できる
特徴
一般家庭用井戸にも設置ができる。ホームポンプと併設することができる。
災害時(停電)、手押しポンプを使用することができる。
動力不要なので安心して使えます。
設置条件
ホームポンプとの接続をするため、配管作業が必要。
防災用手押しポンプ施工例
おとぎの森公園
イオンモール高岡
高岡文化ホール
防災井戸手押しポンプを寄贈
創業60周年記念事業の一環として富山県 高岡市 南砺市へ『手押しポンプ』を寄贈しました。
災害が起きた際に生活雑用水に使用して頂けます。